2024年10月22日(火)に開催しました、第54回 UV Study[Vue.js LT会]のイベントレポートをお届けします。
UV Study とは、2020年1月から継続して開催している、当社が主催する技術勉強会です。
現在は月1回のペースで、主にLT会をオフライン・オンライン両軸で開催しています。
毎回技術テーマを設定しているため、オフライン参加では同じ分野に興味を持つエンジニアとの交流の場としてもご活用いただけます。
今回は Vue.js をテーマに、4名の方にご登壇いただきました。
■Vue.js学習の振り返り
hiro 様から、Vue.js の学習過程と技術コミュニティでの経験についての振り返りを発表していただきました。
公式ドキュメントやチュートリアルの徹底的な活用に加え、Discord サーバーでの交流やイベントへの積極的な参加が技術力の向上に大きく貢献したとのことです。特に印象的だったのは、アウトプットの重要性とコミュニティへの貢献が自身の成長につながるという視点でした。
「わからないことがあっても行動を起こしてみると、誰かが助けてくれる」という経験談は、技術学習に取り組む参加者にとって心強いメッセージとなりました。
■意外に簡単!ドキュメント翻訳で始めるOSSコントリビュート
jay-es 様から、OSS コントリビューションの始め方について、ご自身のドキュメント翻訳経験を基にした発表がありました。
Vue.js と Vite の日本語ドキュメントのメンテナーとして得た知見から「英語がペラペラでなくても良い」「技術に完全に精通していなくても貢献できる」という点を強調し、日本語で PR を出せるのでハードルが低いことから、ドキュメント翻訳が OSS 参加の入り口として最適であると解説されました。
Google 翻訳と DeepL を活用した実践的な翻訳の手順も紹介され、参加者は OSS コントリビューションへの具体的なアプローチを学ぶ機会となりました。
■Vaporの可能性
株式会社プレイドの kazupon 様より、Vapor を活用したクロスフレームワーク開発に関する発表がありました。
Vue.js、Svelte、React といった異なるフレームワーク間での連携について、カウンターアプリケーションを例に解説されました。デモでは Vue.js コンポーネントから Svelte コンポーネントへのイベント連携や双方向のデータバインディングが実演され、Vapor を介したフレームワーク間の相互運用性が示されました。また、Vue DevTools での動作確認も行われ、開発時の実用性も確認できる内容でした。
詳細な実装方法は JSConf JP で公開される予定とのことで、参加者はクロスフレームワーク開発の新たな可能性を垣間見ることができました。
■Vue+Electron+Swiftで実現する真のデスクトップアプリ開発
果物リン様から、Vue.js と Electron を組み合わせたデスクトップアプリケーション開発についてお話いただきました。
Web エンジニアがデスクトップアプリケーションを開発する際のアプローチとして、特にタスクバー機能の実装に焦点を当てた解説がありました。
Electron を使用したデスクトップアプリのデモも行われ、プロセスリストの取得などの実装課題に対しては Node.js の child_process.exec を活用する解決方法が示されました。
Vue.js への強い愛着を基盤としながら実践的な開発手法を紹介する内容は、Web 技術を活用したデスクトップアプリケーション開発の新たな可能性を参加者に示す有意義な機会となりました。
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今回のイベントでは Vue.js に関する4つの異なる視点からの発表を通じて、技術学習からプロダクト開発まで幅広い知見を共有することができました。各登壇者が経験や具体的な実装方法を共有してくださったことで、 Vue.js を活用した開発に取り組む際の貴重な指針となりました。
LT会後の懇親会ではVaporモードの近況やRSpack、oxcといった注目度の高いRust製ツールチェインの話題が飛び交いました。
改めまして登壇者の皆さま、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
UV Study開催時には登壇・参加ともに随時募集しておりますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。
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